福岡県西方沖地震から19年

地震地域係数についてようやく国が本格的に動き出すようです。

 

建物の地震に対する構造耐力を決定する上でいろんな条件(係数)を掛け合わせて計算していきます。

いわゆる構造計算。

その中のひとつに『地震地域係数(Z)』というものがあります。

簡単に言うと、地震が起きやすい地域とそうでもない地域を過去のデータを基に1.0、0.9、0.8、0.7の4段階に分類し、地震が起きにくい地域は構造耐力を低減してもいいよという考え方です。

因みに福岡はZ=0.8で近畿、中部及び太平洋側の1.0に比べると2割も少ない値になっています。

しかもこの係数が制定されたのは1980年、この後に兵庫、新潟、福岡、東北、熊本、北海道、能登で地震が起こります。

地震大国NIPPONの現代における謎係数のひとつとされてきました。

なので南海トラフによる巨大地震が想定される東海地方では独自のルールでZ=1.2を採用している自治体もあるくらいです。

もちろんこの他にも馬鹿げた条件やルールはたくさんありますが、弊社では2008年の開設当初から福岡県内の建物であってもZ=1.0で構造計算を実施しております。

 

画像は前回のブログでも挙げておりました『30年以内の巨大地震発生確率の図』に地震地域係数をプロットしたやつです。